お花見



任務の終了した第7班。

と、言うか、同じ任務をこなしていた8班と10班も同時に任務終了。

合計9人による任務とは里中のゴミ拾い。

「さぁて、任務も終了したし・・・・。」

カカシが頭をかいている。

「報告書出さなきゃね。」

紅が笑った。

「あー・・・今日は上手い酒が飲めそうだ・・・。」

アスマがタバコに火を点けた。

「いいねぇ。今夜は飲みに行くか。」

「じゃ、アンコも誘うわね。」

「おぉ、じゃ、ガイも・・・。」

「ガイはいいから。」

アスマの肩にチョップしているカカシ。

そんな上忍3人を見つめながら肩で息をしている下忍9人。

「じゃ、真っ直ぐ帰れよぉ。」

カカシの言葉を合図に上忍たちは姿を消した。

「・・・・・なぁ・・・。」

キバが隣にいるナルトに声をかけた。

「んぁ?」

「大人って酒、好きだよな・・・。」

「あぁ。そうだってばよ。」

「・・・・・うめぇのかな・・・・。」

ナルトはキバが言わんとしていることを察知する。

「酒なんてろくなもんじゃねぇぞ・・・。」

後ろからシカマルが入る。

「飲んだこと、あるのかよ。」

「・・・・ねぇけど・・・。」

「飲んでみたくねぇ?」

キバとナルトがにやぁ・・・と笑った。

「フン。バカバカしい・・・。帰るぞ。」

サスケとシノが立ち上がった。

「あー、サスケってば、酒が怖くて帰るってばよ。」

「シノも酒飲んでみよーぜ?」

ナルトの言葉にサスケが立ち止まり、シノはキバに捉まった。

「で・・・でも・・・・お酒は二十歳から・・・・。」

「「約束とは破るためにある!!」」

キバとナルトが見事にハモる。

気の弱いヒナタはそれ以上言えない。

「楽しそうじゃない。」

いのは楽しそうに立ち上がった。

「でも、先生にバレたら・・・。」

「なぁに弱気なこと言ってるのよ。いっつも先生たちばっか楽しそうでずるいじゃない。」

戸惑っているサクラにいのがピシャリ!と言い放つ。

「よーし!今日は宴会だぁぁぁ!」

ナルトが飛び跳ねる。

「僕、お酒より花見しながらお菓子食べたいなぁ。」

チョウジがバッグからポテチを出す。

「いいわねぇ。花見!桜もきれいな頃だし!」

「よーし!俺と赤丸、ヒナタで場所取りしてくるぜ!

 ヒナタ!白眼使っていい場所探せ!行くぞ!赤丸!!ヒナタ!」

「キャンキャン!!」

「あ、待って・・・・・。」

キバと赤丸、ヒナタは走り去った。

「じゃ、チョウジと私、サクラで食べ物買ってくるわ。」

いのに名前を呼ばれた面々は立ち上がり、チョウジのお気に入りお菓子屋さんに向かう。

「・・・・・俺たちは・・・。」

シノが呟く。

「・・・・一番めんどくせぇ酒の買出し・・・ってわけか・・・。」

「でもさ、でもさ?酒ってどうやって買うってばよ・・・。」

「そりゃ・・・・。」

「二十歳未満への酒の販売は禁止されているぞ。」

ナルトとシカマルにシノが冷たく言う。

「・・・こうなったら・・・・協力してもらうしかないな・・・。」

サスケはにや・・・と笑った。















「本当に先生たちに頼まれたの?」

突然家に訪ねてきたナルトたちと一緒には夜道を歩く。

「そ、そうだってばよ!」

ウソのつけないナルト。

「金は預かってきた。安心しろ。」

サスケは紙袋に入っている金をに見せる。

の家に行く前にいかにもお使い風にするために・・・とシカマルが考えた紙袋。

「そっか。じゃ、買ってきてあげるね。」

は微笑み、紙袋を受け取った。

「なんでもいいから・・・・適当にな・・・。」

シカマルが店に入っていくに手を振った。

「よっしゃぁぁぁぁ!酒、ゲットォォォ!」

「バ、バカ!中にいるに怪しまれるだろっ!」

はしゃいでいるナルトをシカマルがどつく。

「問題はがどの酒を買ってくるか・・・だな。」

「え?酒ってそんなにいっぱい種類あんの?」

シノの言葉にナルトはきょとん・・・としている。

「ビールから始まり、カクテル、焼酎、日本酒、ワイン、ウィスキー・・・。

 まだ俺たちの知らない酒もあるらしい。」

「シノ・・・・やけに詳しいってばよ・・・。」

「ま、飲めりゃあいいじゃねーか・・・あ、出てきたぞ。」

店から出てくるを発見し、4人に緊張が走る。

「・・・・・やけに多いな・・・。」

の持っている荷物の量にサスケが冷や汗をたらす。

「え?だって飲むのは上忍の方たちでしょ?

 これでも足りないぐらいかなって思ったんだけど・・・。」

多分店で一番大きいと思われる袋を6つ引きずっているは笑った。





((((・・・・あいつら・・・そんなに飲むのか・・・・))))





「貸しな。」

シカマルがに手を差し出した。

「あ、ごめんね。でも重いからね。」

「だいじょ・・・っうおっ・・・・!!!」

から受け取った袋を持ったシカマルが悲鳴をあげた。

「だから重いって言ったでしょお。」

がくすくす笑った。

「俺も持つってばよ。」

「持ってやる。」

「・・・・・・・・・。」

ナルト、サスケ、シノも手を差し出す。





ズシ・・・・。





「・・・・・・・よく一人で6つも持てたな・・・。」

サスケがを見た。

「ここまで来れば持ってくれると思ってましたから。」

はにっこり微笑む。

「じゃ、行くぞ。キバ・・じゃなくてカカシたちが待ってる。」

シノは手にチャクラを集め、歩き始めた。

さんも一緒にくるってばよ!」

「私も参加していいの??

「当然だってばよ!(もし警察に見つかっても全部さんの酒ということにすればいいし。)」

「ありがと。」

が歩き始める。

「ほら・・・そっちも全部貸せ。」

シカマルもチャクラを集め、から袋を全部取り上げた。

「え?1つぐらい持つよ?」

「バーカ。女にそんな重いモン持たせられっかよ・・・。」

めんどくさそうに言い、歩き始める。

「・・・・ふっ・・・。」

「・・・・・なんだよ。」

「・・・いや、気にするな・・・。」

「気になるっつーの・・・。」

シノの笑いにシカマルが怪訝な顔をした。





























迎えに来てくれた赤丸の案内により、ナルトたちはみんなと合流できた。

「あ、さぁん!」

サクラといのが手を振ってを歓迎した。

「突然の参加、ごめんね。」

「いいって!さんなら大歓迎だから!」

「ところで・・・・上忍の方たちは?」

が不思議そうにキョロキョロする。

「先生?」

「いのっ!」

きょとん・・・としているいのにシカマルが意味有りげな目を向けた。

「あ・・・先生たちは報告書を出してから来るってさ。」

「そ、そうそう!私たちは場所取りと買出しを頼まれたのよね。」

いのとサクラは慌てて付け足す。

「そっかぁ・・・。私もご一緒させてもらえるならご挨拶だけでも・・・って思ったんだけど・・・。」

「そんな堅苦しいことしなくてもいいぞ。」

サスケは持ってきた袋から酒を出している。

「で、は酒って飲めんのか?」

キバは出された酒をマジマジと見ている。

「んー・・・先生たちと一緒に飲むと最初に潰れるのは私・・・かな。」

「よしっ!飲むぞ!!」

「・・・・んぐっ・・・・・!!!!」

キバは適当に手元にあった缶を開けての口に押し付けて無理やり飲ませた。

「キバ!何やってんだよ!」

慌ててサスケがキバの手から缶を取り上げた。

「大丈夫・・・ですか・・・・?」

心配そうにヒナタがを覗き込んだ。

「だ、大丈夫・・・・。」

咽ながらも笑顔を作る

「ここでを潰してしまえば証拠隠滅だ!」

キバは何故か得意そう。

「ふーん・・・・そういうことですか。」

がガシッとキバの頭を鷲づかみにする。

「未成年の分際で酒を飲むなんて・・・・いい度胸してんじゃん・・・。」

・・・・?」

キバは恐る恐るの眼を見る。

「こうなったらドカーンといくわよ!!!」

「・・・・もう酔っ払ってるぜ・・・。」

とろぉん・・・としているの目を見て、キバは鷲づかみにされたまま慌てている。

「じゃ、これね。はい。」

いのがせっせとみんなに酒の缶をまわす。

「じゃ、今日はお疲れ様でしたぁ!!かんぱぁぁぁぁい♪」

いのの言葉と同時にみんなは一斉にプルタブを開け一気に飲む。

「・・・・・っぷは!おいしぃぃぃぃぃ!!!」

サクラとイノは持っている酒(カクテル)が気に入ったようだ。

「うげぇ!なんだよ!これ!超くせぇ!!ナルト、こっち飲め!」

「ぶほぉっ・・・・!!!」

キバは鼻を押さえて持っている酒(日本酒)をナルトに無理やり飲ませいてる。

「・・・・・・・・・。」

シノとサスケは無言で持っている酒(焼酎・ストレート?)を置いた。

「ばっかねぇ。これはこうやってウーロン茶で割るのよ。」

がケタケタ笑ったままシノとサスケにウーロンハイを作ってあげた。

「はい、飲んで。」

に強制された二人は顔を見合わせて一気に飲み込む。

「・・・・さっきと全然違うな・・・。」

「・・・・・もう1杯・・・。」

シノがに開いたガラス瓶を差し出す。







こうして下忍たちの宴会は始まったのだった・・・。



















「だぁかぁらぁぁぁぁ!私はサスケ君が好きなのよぉ!」

「わ、分かったから・・・ったく・・・めんどくせぇ・・・。」

突然泣き出したいのをシカマルが慰めている。

「ひゃっほぉぉぉぉ!気分サイコォだぜ!」

「これからガンガンいけるってばよぉぉぉぉ!」

キバとナルトは肩を組んでいる。

「・・・・何やってる・・・・?」

突然背後からネジの声がした。

「んげぇぇぇ!ネジ!」

「あ、リーさん。こんばんにゃぁぁぁ♪」

ナルトとサクラがそれぞれの反応をする。

「今、花見してるのよぉ。」

が手をヒラヒラさせながら笑った。

「お花見ですか。風情があっていいですね。」

「・・・で、酒飲んでるのか・・・・?」

リーの反応と正反対にネジは怒っている。

「20歳未満の飲酒は・・・。」

「俺のセリフを取るなぁぁぁぁ!」

突然キレたシノはネジにつかみかかった。

「ネジも共犯だぁぁぁ!」

「ひゃっほぉぉぉぉぉ!!!」

「お前も飲むってばよ!」

「いいから、飲め。」

シノに続いて酔っ払っているチョウジ、キバ、ナルト、サスケがガンガンネジの口に酒を流し込む。

「リ、リー!上忍を呼んでこい!」

「わ、分かりました!」

「そうは行かないわよ・・・。」

走り去ろうとするリーをサクラといのが捕まえる。

「サクラさん!」

「折角私たちが楽しく親睦深めてるってのに・・・・リーさんはそうやって邪魔するのね・・・。」

「あぁ!リーさんがサクラを泣かしたぁ!」

「ええぇぇぇ!な、泣かないでください!」

「いーけないんだ♪いけないんだぁ♪」

「・・・女泣かすなんて・・・ゆるせねぇよなぁ。」

いのが歌いだし、シカマルは影真似の術でリーを捕まえる。

「そ、そんな・・・!」

あらぬ罪を着せられたリーは困惑している。

「リー!何が合っても酒だけは飲むな!」

「わ、分かりました!!」

気付けば木に縛り付けられているリーに酒で顔を赤くしているネジが怒鳴った。

「ヒナタ様!こんな違法なことをして・・・!」

無言で飲んでいるヒナタにネジは縋った。





(ヒナタ様だけでも・・・・!!)





「・・・・うっさいわね・・・。」

「・・・・!!」

殺気の篭ったヒナタの目にネジは言葉を失った。

「ひ、ヒナタ様?!」

「あんた、うっさいって言ってるのよ!人が気分良く飲んでるっちゅーのに!」

「ちゅーのに?!」

「だいたいあんた、なんなの?分家とか宗家とかさぁ!

 私は好きで宗家に生まれたわけじゃないのよ!」

ヒナタがネジのクビに腕を回し、そのまま締め付ける。

「ヒ、ヒナタ様・・・っ!」

「飲みが足りない!」

ヒナタは手近にあった焼酎の瓶の蓋をあけ、ネジの口に流し込む。

「ま、待ってください!」

「これ全部飲んだから、チュウしてあ・げ・る♪」

ヒナタの言葉にネジが止まる。

「・・・・・本当ですか?」

真剣に聞き返すネジにヒナタはにっこり笑った。

「いただきます・・・。」

いそいそとヒナタの持っている酒に手を伸ばし、一気に体内に流し込む。

「・・・・・・っっっっっ!!!!」

ボンッ!・・・と言う音が聞こえて来そうなぐらいいきなりネジの顔が赤くなる。

「よっしゃぁぁぁぁ!盛り上がってきたぜぇぇぇぇ!」

「ひゃっほぉぉぉぉ!」

ナルトとキバが飛び跳ねた。

























(・・・・このままではいけません・・・・。)



大人しく木に縛り付けられていたリーは危険を察知していた。

目の前で繰り広げられているとっても危険な図。

ヒナタにつられてハイペースで日本酒を飲んでいくネジ。

ただ無言で飲み続けるサスケとシノ。

シノの体から一緒に酔っ払ったらしい蟲たちが少しずつ出てきている。

ひたすら泣き続けるいのを適当に慰めているシカマル。

異常なまでにカロリーを摂取して勝手に倍加の術を使っているチョウジ。

見えない敵に「しゃーんなろ!!」と戦いを挑むサクラ。

宴会の場となっている公園をひたすら飛び跳ねているナルトとキバ。

最年長のにいたっては既に寝ている。





(とっても・・・危険です・・・。)





ここで一言でも発すれば集中攻撃を食らうことは間違いなし。

そっと足元でオロオロしている赤丸を見下ろす。

「赤丸君・・・先生たちを探してきてください。」

「クゥゥゥゥン・・・」

「キバ君たちの罰を心配しているのですよね。

 でも、このまま飲み続けるほうが僕としてはもっと心配です。

 ここは先生たちにきてもらうことが一番いいと思うんです。」

「わんっ!」

「お願いしますね。」

リーの言葉に従い、赤丸は走り去った。

「あとは・・・みなさんがこのままここに留まっていてくれることを願うだけです・・・。」

























「んじゃ、明日からは別々の任務な。」

「そーゆーことだね。」

カカシ、アスマ、紅が丁度店から出てくるところだった。

「カカシ、明日は遅刻しないでよ?」

「はいはいっと・・・・あれ?」

カカシは遠くから走ってくる何かを見つけた。

「どーした?」

「あら・・・・?赤丸?」

一生懸命走ってくる赤丸を紅が抱き上げた。

「わんっ!わんっ!くぅぅぅぅん・・・。」

赤丸は何かを伝えようと吠えている。

「キバに・・・・何かあったのかしら?」

紅は真剣な顔をする。

「キャン!」

今度はカカシに向かって吠えている。

「俺?」

「ぐるるるるるるぅぅぅぅぅぅ!」

アスマにはうなっている。

「・・・・・あいつらに・・・・何かあったのか?」

アスマの言葉に2人は顔を引き締める。

「・・・・行くぞ。」

カカシの言葉と同時に走り出した。





















「・・・・・なんだよ・・・・。」

アスマの口からタバコがポロッと落ちた。

「・・・・何やってんだか・・・。」

カカシはため息をついた。

「赤丸が言いたかったのはこのことね?」

「くぅぅぅぅん・・・。」

紅は赤丸を下に降ろしてあげた。

テンションが異様に高い己ら部下の姿。

下に散らばっている無数の空き缶や空き瓶。

「あ!先生!」

今だ木にしばられたままのリーがカカシたちに気付いた。

「・・・・ぷっ!」

「おめぇ・・・。」

「その顔・・・。」

カカシは噴出し、アスマと紅も笑いを堪えている。

リーの顔は誰にやられたのか落書きされてしまい、眉毛が2倍になっている。

「助けてくださいぃぃぃ。」

「わーたから。」

笑いを堪えながらリーを縛っている紐を解いてやった。

「さーて・・・どこから手を付ければいいのかしらぁ。」

気のせいか、紅の目が怖い。

「片っ端からおしおき・・・しかないでしょ。」

カカシは指をポキポキ鳴らしている。

「おめぇらの部下に手ぇ出しちまったらわりぃな。」

「ま、お互い様ってことで。」

「女の子たちは任せて。」

殺気のオーラ全開。

「いくぞ。」

「よいしょ、と。」

「はいはい。」

それぞれの言葉を発し、姿を消す上忍。















「ひゃっほぉぉぉぉ!」

「気分爽快だってばよぉぉぉぉ!!」

公園の木を飛び跳ねていくキバとナルト。

「楽しそうだねぇ。」

「楽しいってばよ!」

背後から聞こえた声にナルトが笑顔で応える。

「じゃ、俺も混ぜてもらおうかなぁ。」

「おう!仲間に入れて・・・・やらねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

笑顔で振り返ったキバはそこにいるアスマを見て全力で逃げた。

アスマの後ろに無理やり走らされているチョウジがいる。

「ナルトぉぉぉ!逃げろぉぉぉぉ!」

「へ?なんで・・・?」

目の前からすごいスピードで去っていくキバを不思議そうに見るナルト。

「こういうことだからだ。」

「・・・・へ?」

恐る恐る振り返るナルトが見たものは・・・。







「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」





公園内に響くナルトの声。

「待てぇぇぇっっっっ!!!」

木の下にナルトを縛りつけたアスマはキバを追っていく。









泣き続けるいのの前に突然サスケが現れた。

「何泣いてんだよ。」

「サ、サスケ君・・・・!」

「お前に涙なんか似合わないぜ。」

サスケはそっといのの涙を拭く。

「私、サスケ君と同じ班になりたかったの・・・!」

「あぁ・・・俺も本当は・・・・。」

「最後まで言って!サスケ君!」

「・・・・恥ずかしいな・・・。」

「サスケ君・・・・♪」

いのは目を潤ませた。







「しゃーんなろ!しゃーんなろ!」

ひたすら拳を振り続けるサクラの前に突然サスケが現れた。

「さ、サクケ君!」

「お前、けっこう攻撃的なんだな・・・。」

サスケの冷たい目。

「や、これは・・・。」

「お前がそんな女だったなんて・・・・びっくりだぜ。」

「違うの!これは違うのよ!」

「俺はもっと女らしい女がタイプなんだ・・・。じゃあな。」

「待って!サスケ君!」

「・・・・うざいよ・・・・お前・・・。」

「・・・・・!!!!」

サクラは呆然と立ち尽くした。







シカマルは知らない場所にいた。

「・・・・なんだよ・・・・ここは・・・・。」

キョロキョロと見渡す。

何も無い真っ白な空間。

「・・・・昼寝でもすっかな・・・。」

ごろん・・・と寝転がる。

と、空を見上げたとき・・・。

「・・・うあぁぁっっっ!!」

突然上から奇妙な形をした何かが降ってきた。

それは1つではなく幾つも・・・。

「な、なんなんだよぉぉぉっ!」

振ってきたモノは・・・・なんとも説明のしがたい形をしていて、

逃げるシカマルを追いかけてくる。

「くんなよぉ!」

と、言ったところで来ないはずもなく・・。

「俺はこういうめんどくせぇのが嫌いなんだよ!」

必死に逃げるしかないシカマルだった。











いのとサクラ、シカマルのそばで紅が幻術を使っていることは・・・・言うまでもない。













サスケとシノの手からグラスが取り上げられた。

「何すん・・・・・・っ!」

文句を言おうとしたサスケの前にはカカシがいた。

「・・・・・。」

それを見たシノはこそこそと自分のグラスを隠す。

「おいしかったかな?お酒は。」

カカシはにっこりと微笑む。

「・・・・・・。」

視線を泳がせるサスケとシノ。

「でも、こんなウーロン茶で割って飲むのはお子様のすることなんだよねぇ。

 やっぱ大人の飲み方ってのはこうでしょ。」

カカシは二人に金縛りをかけ、まだたっぷり入っている焼酎の瓶を手に取り二人の口に押し込んだ。

「・・・・・・う・・・・っ!!」

「・・・・・うぅ・・・・・っ!!」

「はい、全部飲んでね。急性アル中になっても病院連れてってあげるかに安心してね。」

にっこり笑うカカシ。











気を失ってるナルトとキバ。

まだ幻術にかかっているいのとサクラとシカマル。

カロリー消費した痩せたチョウジ。

限界まで飲まされて気持ち悪そうに隅で吐いているサスケとシノ。

「問題は・・・・。」

紅はちらっ・・・とヒナタを見た。

「イエーイ♪」

テンションは高いものの無害そうなヒナタとネジ。

「ネジはガイの管轄だから・・・あまり手は出したくないねぇ。」

カカシは頭のをポリポリかいた。

「そうも言ってられんだろ・・・。」

アスマはタバコに火をつけた。

「しょうがないわね・・・。」

何もしようとしないカカシとアスマにため息を付いて紅がネジとヒナタの前に立った。

「ごめんなさいね。」

にっこり微笑み、印を結ぶ紅。

「・・・・だ・・・。」

唐突にネジが呟いた。

「え?」

「・・・紫・・・・だ。」

「・・・・っ!!!」

ネジの言葉に紅は顔を赤くして胸を隠す。

「どーした?」

紅の異変にアスマが聞く。

「ズバリ!紫の下着だっ!」

立ち上がったネジは紅を指した。

「「え?」」

カカシとアスマは紅を見る。

「見ないでよ!!」

紅は顔を赤くして怒鳴る。

「しかも、上下セットだ!」

言い切るネジ。

「あー・・・白眼使ってるよ・・・・。」

「だな・・・・。」

「さらにあそこで寝ているはピンクだ!」

今度は寝ているを指す。

「「見るなっ!」」

カカシとアスマの拳がネジの頭にヒットする。

「俺に見えぬものなど・・・・・ない。」

ネジは気を失った。

「ヒナタは・・・・どうする?」

「しょうがないけど、気を失わせて。」

遠くから紅が呟く。

「じゃ、そうしますか。」

カカシが手刀でヒナタの首の後ろを狙う。

が・・・。





パシッ!







ヒナタはそれをはじいた。

「暴力反対!」

ヒナタは白眼を使ってカカシに挑みかかってきた。

「ちょ・・・!」

カカシは慌てて身を引く。

「喫煙反対!」

今度はアスマに挑みかかる。

「おいおい・・・・!」

アスマも身を引く。

どうやら二人は女の子に手は出したくないらしい。

「しょうがないね。」

カカシは印を結んだ。

「・・・・・・・。」

ヒナタは突然倒れた。

「ちょっと寝ててね。」

どうやら催眠術をかけたらしい。

「最初からそれやればよかったんじゃねーか?」

「それじゃおしおきにならないでしょ。」

アスマとカカシはネジとヒナタを抱き上げ、みんなのいる場所へと運んだ。

















「これで全部ね。」

「あぁ、まったくまいったぜ・・・・。」

「明日、たぁっぷり働いてもらいましょ。」

見下ろす上忍。

その先には酒臭い部下たち。

「・・・・は?」

、酒は飲めないはずなのになんで飲むのかなぁ・・・。」

カカシは呆れている。

「リー君も災難だったね。」

「いえ、とんでもないです。先生たちのお手並みを拝見できてよかったですよ。」

リーは敬礼した。

「それにしてもずっと縛られていたので喉が渇きました。」

リーはキョロキョロして近くにあっオレンジの絵が書かれている缶を取って一気に飲んだ。

「じゃ、このまま置いていきますか・・・。」

「それじゃ可哀想じゃない。」

「送っていく・・・しかないのかぁ・・・。」

3人はどうやって送っていくか相談していた。

と、そのトキ・・・・。









ドカッ!メキメキメキッ!!







何かが壊れる音がした。

「「「・・・・・。」」」

そっと振り返ると・・・。

「アチョァァァァァァ!!!!」

リーが立派な桜の木を折って倒していた。

「・・・・リー君!!」

カカシが慌ててリーの背後に回り押さえ込もうとする。

「ウアチャァァァ!!!」

が、意外にもすばやいリー。

「しょーがねぇなぁ・・・。」

アスマも押さえに入るが予想外の動きに翻弄される。

「この子・・・酒乱だったのね・・・。」

紅は呆気に取られていた。





















翌日。

「うぅぅ・・・・気持ち悪いってばよぉ・・・・・。」

ナルトは頭を押さえている。

サスケとサクラも同様に青い顔をしている。

「・・・なぁ・・・先生?」

「ん?」

「みんなこんな状態じゃ任務にならないってばよぉ・・・・。」

「大丈夫。頑張って。」

「なんでだってばよぉ・・・。」

「自分達が悪いんでしょーが!!!!

 この後は修行するからな!ちゃっちゃと終わらせる!!」

「「「ええぇぇぇぇぇっっっ!!!」」」

「問答無用!」

何故か腕に包帯を巻いているカカシは機嫌が悪そうだった。











他の班でも同じような状況だったらしい・・・。











「んー・・・よく寝たぁ。」

伸びをしたは窓の外の青い空を見た。

「今日はいい天気だなぁ・・・ん?」

サイドボードにメモがあることに気付く。





『ピンクの下着はもう着けちゃダメだぞ。   カカシより。』




途端に顔を赤くするだった。
















お花見シーズン。

と、いうことで書いてみました。

未成年のミナサマ!お酒は二十歳から!!!

今回もさんの出番が少なかったっすねぇ・・・。

どーもギャグとなるとキャラたちが目立つ・・・。

すいません(┰_┰)


BGMは煉獄庭園様よりお借りしました。