なぁ・・・。


俺たち、これからどうすればいいんだ?


いや・・・


本当は俺たちは一緒にいちゃいけないんだ・・・。


そんなこたぁ分かってる。


だけど・・・。





求めてしょうがないんだ・・・。


体が・・・・心が・・・。


を求めて・・・騒ぎ出すんだ・・・。







恋哀〜レンアイ〜







「あ、シカマル発見!」

家に帰る途中、遠くからの声がした。

「よぉ。今日もを待ってるのか?」

「うん。こうでもしなきゃなかなか会えないしね。」

公園のベンチで恋人を待つがにっこり笑った。

「そっか。でもの奴、今日は任務で遅くまでかかりそうだぜ。」

「じゃあ、それまでシカマルが相手して。」

「・・・ったく・・・めんどくせぇな・・・。」

と、言いつつもの隣にしゃがみこむ。

「ふふっ・・・。何気に優しいシカマル少年なのでした♪」

「うっせーよ。」








俺の友達のの恋人。

愛嬌があって明るくて姐御肌で・・・。

誰からも好かれる

そして、俺とと同じ中忍。



中忍の中で憧れの的だった。

と付き合ってると分かったとき、誰もが嘆いたと思う。




俺もその中の一人。


中忍になってからなんとなく3人で一緒にいることが多かった。

一緒にいる時間が多くなれば・・・・アレだ。

自然と・・・・好意を持つことは・・・。



が当然俺の家に来てに告白して付き合うことになったという報告をしたときは・・・。

マジ、凹んだぜ。




泣くかと思った。



そして実感する。



あぁ・・・俺は憧れじゃなくて・・・好きだったんだ・・・。



でも、今更・・・・遅い。







を選んだ。

は俺を選ばなかった。



ただ、それだけのこと。








友達の恋人を横取りする。

そんなめんどくせぇこと、俺ができっかよ。








。」

「あ、。」

くだらねぇ話で盛り上がってたとき、が来た。

「遅くなって悪い。」

「ホントだよぉ。シカマルがいてくれなかったらすぐ帰ってたね。」

「シカマル、サンキューな。」

「おう。の知らないお前のマヌケな話、いっぱいしといたぜ。」

「ゲッ!なんだよ、それ!」

「遅れてきたバツだ。」

ケケケ・・・と笑ってみせる。



本当は違う。

話したのは俺のマヌケな話。



だけど・・・これぐらいの仕返し、別にいいだろ?



「シカマル、ありがと。」

「気にすんなって。」

手を振って去っていくに手を振り返す。

と一緒に歩く




見えなくなるか・・・というところで・・・・二人が手をつなぐのが見えた。




途端に・・・・・。




胸が痛くなる。


つい・・・視線を反らした。








いつになればこんな思いをしなくてすむようになる?


いつになれば、前の3人に戻れる?


いつになれば・・・・全てがなかったことにできる?






そんなの・・・・俺だってわかんねぇよ・・・。




































「・・・・まいったぜ・・・・。」

つい空を見上げちまう。

「仕方ないだろ。任務なんだから。」

が苦笑していた。

今夜出発の急な任務が入った。

同行するのは中忍の俺、、上忍の誰か二人・・・だ。

気心の知れてると一緒・・・つーのは助かったけどな。

なんせ、俺のこんな性格を正確に読めるのはと・・・だけだ。

性格が原因でよくトラブルの素にもなってたからなぁ・・・。

「・・・・には・・・言うのか?」

「あぁ、だって中忍だ。分かってくれると思ってる。

 ・・・・今から・・・会ってくるよ。」

は微笑んで俺に手を振った。






じゃあ・・・・俺は誰に会いにいけばいい・・・・?





見上げた空に浮かんだのは・・・・






今回の任務はある要人の暗殺。

っても、直接手を下すのは俺たち中忍じゃない。

上忍がやってくれる。

俺たちは相手の陽動。

だが、実際危険なのは・・・・俺たちの方かもしれねぇ・・・。

相手のスキを見て暗殺するより、直接敵と対面することになる俺たち。

当然俺たちが失敗すれば暗殺することもできなくなる。




危険な・・・任務。



だから、に会いに行った。






じゃあ、俺は・・・・?






会いに行けないもどかしさに・・・・目を閉じる。


















忍具をバッグに詰めて家を出た。

「シカマル!」

不意に呼ばれて振り返れば・・・・。

・・・・!」

が丁度こっちに走ってくるところだった。

「お前・・・・どーしたんだよ。」

「どーした・・・じゃないよ!」

が怒ってる。

なんでだ?

から聞いたよ。これから・・・・なんでしょ?」

「あ、あぁ・・・・。まぁな。」

「・・・・気をつけて・・・ね。」

「バーカ。お前はの心配だけしてればいいんだよ。」

「・・・・そんな・・・ワケにはいかないよ・・・・。」

俯くに・・・心臓が高鳴る。

「・・・・私だって・・・・シカマルが大事だもん・・・・。」

「お、おい・・・・。」

「約束して!」

がガバッと顔を上げる。

その目には・・・・涙?

「必ず帰ってきて!私、話したいことがあるの!」

「お、おぉ・・・。」

「絶対・・・・必ず・・・・戻ってきて・・・・。」

消え入りそうな・・・・声。

の頭をポンポン・・・と叩く。

「俺はそう簡単にくたばらねぇって。安心しろ。」

「・・・・・・ん。」

「お前はなんの心配もしないで・・・・待ってろよ。」

「・・・・・・。」

「必ず帰ってくっからよ。は俺が守ってやるって!」




抱きしめたい衝動を・・・・の名を出すことによって歯止めをかける。




「んじゃ、いってくらぁ。」

に背を向けて・・・・俺はその場を去った。










「遅いぞ、シカマル。」

既に待ち合わせ場所に来ていたが俺に手を上げた。

胸が・・・・痛む。

「わりぃ。急な来客があってよ。」

「へぇ?こんな時間に?」

が不思議そうな顔をした。

「な、なぁに、いのだよ。下忍のときに同じ班だったやつ。」

「そっか。シカマルも隅に置けないな。」

屈託なく笑う


絶対にが来た・・・なんて・・・・言えねぇよ・・・・。


「よし、全員揃ったな。」

今回の部隊長となる上忍が確認の点呼を取る。

「行くぞ。」

掛け声と同時に俺たちは走り出した。










     

初、シカマルの長編です。

頑張っていくので応援よろしくっす!

(本当は短編のつもりだった・・・・)