今の俺にはそれでいい。




それ以上一緒にいたら・・・・俺は・・・。












































となり













































風隠れの里の風影の執務室。

我愛羅は机の上に山積みにされた書類に眉間に皺を寄せた。

「・・・・・・さっきより増えてないか?」

午前の仕事も粗方片付けた我愛羅は休憩に里に散歩に出ていた。

そのときは机の上には書類はそんなに無かった。

が、戻ってきてみれば・・・・。

「午前に受け付けた依頼だから仕方ないよ。」

テマリが苦笑した。

今にも雪崩を起こしそうな書類。

「・・・・やるか・・・。」

ため息まじりに呟き、我愛羅は椅子に座った。

「じゃ・・・後でお茶でも持ってくるよ。」

書類で見えなくなった我愛羅にテマリは言い部屋を出て行った。































「・・・・ふぅ・・・。」

机に座って3時間。

いい加減頭が痛くなる。

だが、書類は大分減った。









風影になりたい。









そう思い、願いが成就されたのは1年前。

最初は受け入れてもらえなかった多数の忍にも認めてもらえるようになった。









しかし・・・。







我愛羅は手に持っていた書類を机に投げた。









元々俺は戦いのために存在していたようなモノ・・・。







デスクワークにいい加減気が滅入りそうだった。

朝から書類を片付けていき、

片付いたからと散歩にでも出れば、

戻ってきたらまた書類が山積みで待っている。













「・・・・・・・。」

気配を感じ視線を窓に移した。

じ・・と窓を見てると、不意に手が見えた。

「・・・ょっと。」

「・・・・・・・またテマリに追い出されたのか・・・。」

が窓から入ってきた。

「まぁね。」

はニコッと笑い、手に持っている袋を持ち上げた。

「これ、食べるでしょ?」

















「おいしい?」

は目の前で作って来たカップケーキを無言で食べている我愛羅に聞いた。

「・・・・・・・甘い。」

「甘いものはいいのよ?疲れてるときには特に。」

微笑む














我愛羅とは幼馴染だった。

家が近所で・・・ただそれだけ。

幼かった頃の我愛羅に友達と呼べる人は誰もいなかった。

にしてもそうだ。

一緒に遊んだ記憶なんか・・・。













「風影も大変だよねぇ。」

は机の上の書類を見つめた。

「仕方ないことだ。それが風影としてのやらなければならないことだ。」

「ま、ね。」











我愛羅が本当の意味で忍として頑張ってるとき、と再会した。

そして我愛羅が風影となったとき、は上忍になった。









「いくら風影だとはいえ、無理はしないでね?」

「・・・分かってる。」

「よしっ!!」









は我愛羅より2つ年上だからか。

常に纏っていた殺気が我愛羅からなくなってから、

は何かと我愛羅の世話を焼いた。







だから・・・。







我愛羅にとって、今ではと仲がいい。











「さぁて、と・・・・。」

「・・・戻るのか?」

「んー・・・そろそろ戻らないとテマリが来ちゃうでしょ?

 風影様の部屋に無断で忍び込んだなんてばれたら大変だし。」

「・・・いつものことだろう。」

「そりゃそーだ♪」















「・・・・もう少し・・・。」



「・・・え?」

















「もう少し、ここにいないか?」

























「いいよ。」









我愛羅の紅い顔を見て、は微笑んだ。




































































「・・・・・またか・・・。」

部屋に入ってきたテマリはため息をついた。

視線の先には我愛羅と





二人寄り添うように寝ている。





「ったく・・・。が来ると我愛羅が仕事しなくなっちゃうんだよねぇ・・・。」

頭をかきつつ、二人にそっと毛布をかけてやる。

「あと1時間だけだからね?」

そう呟いたテマリの顔は微笑んでいた。























「あと1時間だけだからね?」







テマリか・・・。



あと1時間・・・。



1時間はといられる。



今の俺にはそれでいい。



それ以上一緒にいたら・・・・俺は・・・。



あと少し。



風影として・・・いや・・・一人の男として・・・。



認められれば・・・。



俺は・・・お前に・・・言おう・・・。






























あと1時間。



あと1時間、我愛羅といられる。



それで十分。



それ以上一緒にいたら・・・・。



気持ちが抑えられなくなる。



小さかったとき、避けていた罪悪感。



それだけが今の私を抑えている。



あと少し。



あと少し、待ってて・・・。



そうしたら、きっと。



私は・・・・あなたに・・・・言おう。




































『ずっと、隣に、いてほしい』
















はい、我愛羅でした。
お年玉企画としてリクエスト募集して、
今回はこのみ様リクの『我愛羅の甘め』でした。
き、希望に添えているかは・・・・。

お年玉、はいどーぞ♪

このみ様のみお持ち帰りしてください。